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殺人事件

男「犯人は、お前だ!」

 

女「え、私?」

 

男「そうだ、犯人はお前だ、神崎ミキ!」

 

女「・・・何を馬鹿なことを。私のわけが無いでしょ。」

 

男「言い逃れか。見苦しいぞ神崎ミキ。お前がやったことはもうわかってるんだ。大人しく白状したまえ。」

 

女「だから違うっていってるでしょ!」

 

男「必死になって否定するあたりが怪しいなぁ、まるで自分が犯人だと言っているようだ。」

 

女「あんたバカなの?誰だって殺人事件の犯人だって言われたら否定するわよ!」

 

男「いかにも犯人が言いそうなセリフじゃあないか!はっはっは!」

 

女「ホントはあんたが犯人なんでしょ。誤魔化すつもりなんだわ。」

 

男「そんなわけありませーーーん!!!なんで僕が犯人なんですか証拠はどこにあるんですかーー??」

 

女「ほら、必死になるじゃない。」

 

男「んん、ん、ゴホン。まあ冗談はともかく、とにかくお前が犯人なのは間違いない。」

 

女「はあ。なんで私が殺さなきゃいけないわけ?理由が無いわ。」

 

男「理由なんてそれこそ数えきれないくらいあるじゃあないかー!まったく、女の嫉妬とは怖いものだね。」

 

女「嫉妬?私がなんで嫉妬なんてするのよ。それこそありえないわ。」

 

男「そんな嘘をついたところでこの私にはバレバレだぞ!お互いに一人の男を愛していたが故の結果だろう!我ながら名推理だ。」

 

女「一人の男?何言ってるのよ、私もこの子も結婚してるじゃない。」

 

男「え?そうなn・・・ご、ごほん!いや!まさに禁断の愛というものだな!結婚してても他の男性を好きになることなんてよくあるし

な!」

 

女「はあ?それこそ証拠なんてないじゃない。それに、その一人の男ってのは誰なのよ?それくらいはつかんでるんでしょ?」

 

男「ふふ、私も罪な男だ。」

 

女「え?」

 

男「私だよ、ワタシ!私を巡って争っていた二人の女性がまさかこのような結果になってしまうとは!」

 

女「・・・は、はあああ??」

 

男「何、恥ずかしがることはない。私とて自分の美しさには気づいているとも。非常に残念ではあるが、安心したまえ、もはや君の恋敵はい

ないのだから!」

 

女「もしかして・・・ホントにあんたがやったんじゃないの?」

 

男「何を馬鹿なことをいっているのか君は!この私がそんなことをするわけないじゃあないか!まったくどの口がそんな物騒なことを言うの

かね!」

 

女「だってあんた、2人の女性に自分が好かれてるなんて妄想抱いてんのよ?それで片っぽを無くせば片っぽが来るなんてことを考えてもお

かしくない。」

 

男「いやいやいや、なにを馬鹿な、いくらなんでも暴論にすぎるではないか」

 

女「暴論かしら?何の証拠もない私よりも、妄想にとりつかれてるあなたの方がよっぽど信憑性高いじゃない。」

 

男「この私が?なんで女一人のために殺人などせねばならないのだ!」

 

女「女一人のためだからでしょ。」

 

男「いい加減にしたまえマイハニー!いくら君でも限度というものが・・・」

 

女「マイハニー?」

 

男「なに?・・・あ」

 

女「マイハニーって何?あんた、私のことをそんな風に呼んでたの?」

 

男「ああいや、そのなんだ、言葉のあやというか間違いというか」

 

女「・・・ストーカー?」

 

男「い、いやいや、そんなことするわけないじゃあないか。ただ夜道が危ないだろうから後ろから見ていてあげただけで・・・」

 

女「やっぱりストーカーじゃない!うわあー110番110番!」

 

男「ままままちたまえ!!!殺しはしたがストーカーは断じてしていない!」

 

女「やっぱりやってるじゃない!!警察ー!」

 

男「あががが!まだここでつかまるわけにはいかない!さらばだマイハニーまた会おう!とうっ!」

 

女「あ!ここ3階なのに窓から!逃げられた?」

 

 

警察男「あ!犯人確保ー!!!」

 

女「あ、つかまった。・・・さて、これで殺しやすくなったわね。ストーカーさんバイバイ~」

 

おわり

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