top of page

「社長の野望を打ち砕け!」

 

男1「もう限界だ!一体何百時間残業させれば気が済むんだ社長は!」

 

女「まったくよ!社員は奴隷じゃないっての!おまけに給料も安い、残業代もカット!こんなの我慢できるわけない!」

 

男1「そうだ!こんなのブラック企業ですらない!それ以上だ!そう、黒以上に黒、漆黒!漆黒企業!ダークネス企業だ!」

 

女「ネーミングセンスには共感できないけど、まさしく悪魔のような企業ね!」

 

男1「こんな企業がこの世に存在していいわけがない!百害あって一利なし!月とスッポン!犬も歩けば棒にあたる!のれんに腕押しだ!」

 

女「あなたが馬鹿だということは明確にわかったわ!あなたの残業時間の8割が無駄だってこともね!」

 

男1「そんなことは些細な問題だ!こうなったら社長に直談判するしかない!残業を減らし、給料を増やすんだ!」

 

女「そうね!明らかに労働基準法違反よ!あなたの馬鹿さは治らないけどね!」

 

男1「全社員の思いを持って!いざ、社長室へGO!!」

 

 

———

 

 

男1「社長、お忙しいところ失礼致します。少々お時間いただいてもよろしいでしょうか。」

 

女「なんで丁寧なの。さっきの勢いは?」

 

男1「馬鹿野郎!まず話を聞かなければはじまらないじょのいこ!」

 

女「まあそうね。」

 

男2「どうぞ入りなさい。」

 

男1「よし!失礼します!」

 

女「失礼します。」

 

男2「これはこれは、わたくしの大事な社員のお二人が一体なんのご用件です?」

 

男1「貴様の野望もここまでだ!俺たち社員の生活を踏みにじりやがって!貴様のおかげで俺は毎日もやしを食って生きてるんだぞ!もやしが友達なんだぞ!どうしてくれる!」

 

女「え、もうちょっといいもの食べれるでしょ・・・」

 

男1「もやし以外はゲームに使ってる。」

 

女「やっぱ馬鹿なのね。」

 

男2「ほーっほっほっほ!あなたはよっぽどのお馬鹿さんですね!そんなんだからお給料もあがらないのですよ!」

 

男1「だまれダークネス社長!あげるつもりなんて無いくせに!」

 

女「そうよ!入社して3年もたってるのに未だに新入社員と同じ給料っておかしいでしょ!というか全員給料同じって手抜きにもほどがあるでしょ!」

 

男2「わかりやすくて良いではありませんか。みな同じ、みな平等。とてもよい響きです。まさに現代社会に必要な魅力的な会社と言えるのではないですか?」

 

男1「え?ああ確かにいいかもしれない?」

 

男2「そうでしょうそうでしょう。いやあ理解のある社員でわたくしも嬉しいですよ。」

 

女「何簡単に口車にのせられてんのよ馬鹿!社員が平等でも社長は平等じゃないでしょ!」

 

男1「おお確かに!あやうく騙されるところだったぜ!おい社長!いいから給料をあげろ!」

 

男2「何を言っているのやら、わたくしにはわかりかねますね。やめたいのならご自由に。あなたのような方を雇ってくれるところがあれば、の話ですが。おーっほっほっほ!」

 

男1「く、卑怯な・・・」

 

女「遠回しに馬鹿って言われてることに気づいてるのかしらこいつ」

 

男1「だが!俺は生半可な覚悟でここにきたわけじゃない!もう後戻りできないんだ!」

 

男2「ほっほっほ。何を馬鹿なことを・・・ん?この臭いは?」

 

女「え、焦げ臭い?ってか煙が!げほげほ」

 

男1「だはははは!火をつけてやったわ!!!こんな暗黒のダークネスブラック企業なぞ灰になってしまえ!!!」

 

女「すごく頭が悪い感じの名前になってる!」

 

男2「く・・・ふざけたことを!あなたは馬鹿ですか!放火ですよ!犯罪行為ですよ!」

 

男1「うるさい!貴様のような悪人に犯罪もへったくれもない!ばーかばーか!それにお前だって犯罪者だろうが!」

 

男2「く、覚えてなさい!きっと後悔さえてあげます!死よりも辛い絶望を届けてあげますからね!」

 

女「あ、逃げた!」

 

男1「やったぞ!暗黒社長を失脚させた!」

 

女「なんか解決した気がしない。」

 

男1「だが!世の中にはダークネス企業がまだたくさんある!それらを放っておくわけにはいかん!これからは俺たちが一丸となってそれらを退治していかねばなるまい!」

 

女「そうなの?」

 

男1「聞いていたな社員のみんな!さあ、これから俺たちは使命を果たさねばならない!そう、すべてのブラックダークネス企業を破滅へと導くのだ!忙しくなるぞ!不眠不休、給料無しで使命感だけでやっていくのだ!うおお!!」

 

女「私は普通に転職するから頑張ってね。ブラックダークネス社員達。」

Copyright © 2017 GAI All Rights Reserved. web design created by GAI.

bottom of page